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Cover Story
炭素とは
私たちは今、この地球上でもっとも重要な元素のひとつ、
炭素について学び直そう。
mining、Matthias Püschl_Pixabay
世界は脱炭素に向かっている。つい最近、G7環境相会合で、2030年代前半で石炭火力発電の廃止が合意された。ゼロカーボンなどと、カーボン=炭素は地球温暖化の元凶として目の敵にされているが、本当にそうなのでしょうか? すべての有機化合物の構成要素として機能する炭素、炭素は地球上でもっとも重要な元素のひとつとされている。地球上の動植物、微生物など地球生命体が主に炭素で構成されるようになった理由は、炭素がいろいろな化合物をつくることができるからだという研究もある。ヒトの体をつくっているタンパク質も、遺伝情報を担うDNAも、栄養として摂取する糖や脂質も炭素を中心に構成されている。しかし、炭素の酸化物である二酸化炭素(以下、CO₂)が温室効果ガスのひとつとして、世界中で削減の動きが加速している。1800年代の産業革命以降、化石燃料などによって膨大なCO₂が排出されている。ある報告書によると、1850年から2004年までのCO₂の合計量は3120億トンとされ、また森林伐採などにより放出された分は1550億トン程度、合計4670億トンにも及んでいる。しかし、そのうちの2730億トンは自然界によって吸収されている。温暖化解決への糸口がここにあるのだろう。
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